一人でビジネスをしていると、「新しいサービスを考えたけど、本当にお客様に求められるだろうか?」と不安になりますよね。
大きな変更を加えるのはリスクがあるし、時間もコストもかかる……。
そんなときに役立つのが、デザイン思考の「試作(Prototype)」の考え方です。

試作とは、完璧なものを作る前に、小さく試してフィードバックをもらい、改善しながら形にしていく方法です。
今回は、事例を紹介しながら、試作の活用法をお伝えします。

デザイン思考は、「共感 → 定義 → 発想 → 試作 → テスト」の5つのステップで進めていきます。

この中の「試作(Prototype)」は、アイデアを実際に形にして、お客様の反応を見ながら改善していく段階です。

試作をすることで、
✅ お客様のリアルな声が聞ける
✅ うまくいかない部分を早めに修正できる
✅ 余計な時間やコストをかけずに改良できる
といったメリットがあります。

整体院が新メニューを成功させた例

悩みの整理
Aさんは整体院を経営していますが、「新しい施術メニューを追加したいけど、本当にお客様に喜ばれるのか?」と悩んでいました。
時間をかけてメニューを作っても、ニーズがなければ意味がありません。

「試作」の活用
Aさんは、まず次のような形で小さく試しました。

✅ 常連のお客様に無料で試してもらう
新しい施術を考案し、リピーターのお客様数名に「無料体験モニター」として試してもらいました。

✅ アンケートを取る
施術後に、「どんな悩みに効果を感じたか?」「価格はいくらなら納得できるか?」などの質問をして、リアルな意見を集めました。

✅ 価格を変えて2パターンのテスト販売
Aプランは60分6,000円、Bプランは90分8,000円で提供し、どちらが人気かを比較。

結果と学び
✅ 予想以上に人気があり、60分より90分の方が満足度が高いと判明!
✅ 「この施術は肩こりよりも腰痛の人に合う」といった具体的なニーズが分かり、ターゲットを明確化できた!

試作を取り入れたことで、お客様のリアルな声をもとにメニューを調整し、確実に売れるサービスを作ることができました。

シェアキッチンのお弁当販売が売れるメニューを見つけた例

悩みの整理
Bさんは、シェアキッチンを利用してお弁当販売を始めようとしていましたが、「どんなメニューが売れるのかわからない」という悩みを抱えていました。

いきなり大量に作って売れ残るのはリスクがあるため、試作を活用することにしました。

「試作」の活用
✅ ランチタイム限定で10食だけ販売

まずは1週間、お弁当を1種類に絞り、1日10食限定でテスト販売。

✅ お客様の感想をヒアリング
購入者に「味、量、価格はどうだったか?」「また買いたいと思うか?」などを質問し、ニーズを把握。

✅ 2種類のメニューでA/Bテスト
2週間目は、Aメニュー(ヘルシー弁当)とBメニュー(ボリューム弁当)をそれぞれ5食ずつ販売し、どちらが売れるかを比較。

結果と学び
✅ ボリューム弁当の方が圧倒的に売れ、「男性のお客様が多い」ことが判明!
✅ お客様から「スープをつけてほしい」という要望があり、セット販売を開始 → 売上アップ!

試作を活用したことで、いきなり大量生産せずに、売れるメニューを確実に見つけることができました。


デザイン思考の「試作」を活用すると、リスクを抑えながら確実に売れる商品・サービスを作ることができます。

  • 整体院 → 無料モニター&アンケートで売れるメニューを発見
  • お弁当販売 → 少量販売&A/Bテストで人気メニューを確定

一人起業家にとって、試作は「お金をかけずに市場の反応を知る」強力な武器になります。

「まずは小さく試してみる」ことで、あなたのビジネスにも新しい可能性が広がるかもしれません。ぜひ試作の考え方を取り入れてみてください!

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